家庭菜園

初めてでもできる!きゅうりネットの張り方とコツ【家庭菜園初心者向け】

家庭菜園で人気の夏野菜・きゅうり。つる性植物のきゅうりを元気に育てるには、ネットを上手に張ってあげることが重要です。

ネットは単に“つるを登らせるため”だけでなく、病害虫予防や収穫のしやすさにも大きく関わります。

この記事では、初心者の方でも失敗せずにできるきゅうりネットの張り方と、その後の管理のコツまで詳しく解説します。

 きゅうりネットを張る理由と効果

きゅうりネットを張る理由と効果

きゅうりはつるが長く伸び、葉も大きく広がるため、地面を這わせて育てるとスペースを取り、病気や害虫のリスクも高まります。そこでネットを使うと、次のようなメリットがあります。

成長をサポート

つるがネットをつかみやすくなり、安定して上に伸びていきます。結果として光合成効率も良くなります。

病気予防

葉や実が地面に触れないため、泥はねによる病気(うどんこ病やべと病など)の予防につながります。

収穫が楽になる

実がネットの間に垂れ下がる形で成るため、見つけやすく、取りやすくなります。

風通しが良くなる

葉が立体的に広がることで風が通りやすくなり、湿気がこもりにくくなります。

 きゅうりネットを張る前に準備するもの

 きゅうりネットを張る前に準備するもの

ネットを張る前に、必要な道具や資材をそろえておきましょう。準備が整っていれば作業もスムーズです。

きゅうりネット

サイズは栽培スペースに合わせて選びます。一般的には幅1.8〜2m、高さ1.8〜2.7mのものが家庭菜園向け。目の大きさは10〜15cm程度が扱いやすいです。

支柱(パイプや竹)

両端に立てるメイン支柱と、間を補強する中間支柱を用意します。直径16〜20mmの丈夫なものがおすすめ。

ひも(園芸用ビニールひもや麻ひも)

ネットの固定や支柱同士の結束に使います。

ハサミまたはカッター

ひもやネットを切るときに使用します。

グローブ(軍手や園芸用手袋)

支柱設置時の手の保護や作業中のケガ防止になります。

ハンマーやペグ(必要に応じて)

支柱をしっかり地面に打ち込むときに使います。

きゅうりネットのサイズ

きゅうりネットのサイズ

きゅうりネットのサイズは、幅(横幅)高さ(縦の長さ)を栽培スペースや支柱の高さに合わせて選ぶことが大切です。

大きすぎても余りが出て張りづらく、小さすぎても成長したつるが収まりきらなくなります。

一般的なサイズの目安

  • 高さ:約1.8〜2.7m
    家庭菜園では2m前後が使いやすく、地植えの場合はつるが長く伸びるため2.5m以上あると安心です。

  • 幅:約1.8〜3m
    栽培株数や畝の長さに合わせて選びます。1〜2株なら1.8m、4株以上なら3m以上がおすすめです。

  • 目合い(網目の大きさ):約10〜15cm
    手を入れて作業しやすく、つるが自然に絡みやすい大きさです。

サイズ選びのポイント

    1. 支柱の高さに合わせる
      支柱よりネットが短いと固定しづらく、長すぎると余りが風にあおられやすくなります。

    2. 栽培本数を考える
      多く植えるほど幅が必要。株間30〜40cmを目安に計算します。

    3. スペースに余裕を持たせる
      風通しと作業スペースを確保するため、必要最小限より少し大きめを選ぶと安心です。

    きゅうりは成長スピードが早く、想定以上につるが伸びることもあります。はじめから余裕のあるサイズを選び、ピンと張って設置することで、収穫期まで安定した状態を保てます。

     きゅうりネットの張り方【手順】

     きゅうりネットの張り方【手順】

    きゅうりネットは、正しい順序で張ることで安定性と耐久性が大きく変わります。

    支柱の立て方やネットの固定方法、張り具合の調整など、ポイントを押さえて作業すれば、初心者でもしっかりとした棚が完成します。

    ここでは、準備から完成までの手順をわかりやすく解説します。

    1. 支柱を設置する

    * 栽培場所の両端にメイン支柱を垂直に立てます。
    * 地面に30cmほど差し込むと安定します。風の強い地域では斜めに支柱を立てて三角形を作る「合掌式」もおすすめです。
    * 間に中間支柱を1〜2本入れて、横に倒れないよう補強します。

    2. ネットを固定する

    * ネット上部の端を支柱にひもでしっかり結びつけます。
    * 片方を結んだら、もう片方の支柱に向かってネットを広げていきます。

    3. 張り具合を調整する

    * ネットの目が均等になるように軽く引っ張りながら張ります。
    * たるみがあると風で揺れやすく、つるが絡みにくくなります。

    4. 下部も固定する

    * ネットの下端を地面近くの支柱や補助ひもに結びます。
    * 地面に軽く固定しておくと、風でネットがあおられるのを防げます。

    5. 最終チェック

    * ネット全体がまっすぐ張れているか、支柱がぐらついていないか確認します。
    * 必要に応じて横ひもを追加して補強しましょう。

     ネット張りで失敗しやすいポイントと対策

     ネット張りで失敗しやすいポイントと対策

    せっかくネットを張っても、たるみや傾き、支柱のぐらつきなどがあると、きゅうりの生長や収穫に支障が出ます。

    初心者がつまずきやすいポイントを事前に知っておけば、作業後の手直しやトラブルを防ぐことができます。ここでは、よくある失敗例とその防止策を紹介します。

    ネットのたるみ

    → 張るときに少しテンションをかけて固定する。上部だけでなく下部や中間にも補助ひもを入れる。

    支柱の傾き

    → 地面に深く差し込み、土をしっかり踏み固める。強風地域ではロープで固定。

    固定不足

    → ひもを二重結びし、結び目が緩まないようにする。雨や風で緩んでいないか定期的に点検。

     ネット張り後の管理と育て方のコツ

    ネット張り後の管理と育て方のコツ

    ネットを張った後も、きゅうりが元気に育つためには定期的な管理が欠かせません。つるの誘引や風対策、肥料や水やりのタイミングなど、日々のちょっとした工夫が収穫量を大きく左右します。

  1. ここでは、ネット設置後に行うべき管理方法と栽培のポイントを解説します。

    つるの誘引方法

    つるが伸びてきたら、ネットの目に沿って軽く巻き付けるか、ひもで優しく結んであげます。無理に曲げると茎を傷めるので注意。

    風対策

    台風や強風の前は、つるがあまり絡んでいない部分を補助ひもで軽く固定しておくと安心です。

    追肥と水やり

    ネットを使うと株が大きくなりやすいため、追肥は定期的に。水は根元にたっぷり与えます。

    ネットの再利用

    栽培後はネットを取り外し、土や葉を落として日陰で乾かします。耐久性のあるネットは翌年も使えます。

     まとめ

    まとめ

    きゅうりネットは、きゅうりを健康的に育てるための重要なサポート役です。

    支柱の設置からネットの張り方、失敗を防ぐコツ、育て方まで押さえておけば、初心者でも立派なグリーンカーテンのようなきゅうり棚を作れます。

    「支柱をしっかり立て、ネットをピンと張る」この基本さえ守れば、あとは日々の管理でぐんぐん育ってくれるはずです。

    夏の食卓を彩る自家製きゅうりを、ぜひたくさん収穫してください。

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